2009年02月09日

チャイコフスキー

以前にも「くるみ割り人形」でご紹介したロシアのピョートル・チャイコフスキー(Peter Tchaikovsky,1840-1893)作の「ピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23第1楽章」です。

この曲も何度も耳にされたことがあると思います。チャイコフスキーはピアノ協奏曲を3つ作っているのですが、あまりにもこの部分が有名になりすぎて「ピアノ協奏曲第1番第1楽章」が「チャイコフスキーのピアノ協奏曲」となってしまったようです。

さて、曲を聴いてみましょう。 ピアノ:ヴァン・クライバーン(Van Cliburn,1934-),指揮:キリル・コンドラシン(1914-1981,Kirill Kondrashin)RCA交響楽団の演奏でどうぞ。

前半


後半


荘厳かつ流麗なる序奏で始まります。
【00:03】まずは、大胆なホルンの下降旋律、そしてオーケストラ全体が「ジャン!」と応えます。かっこいいですね。いきなりテンション高いです。
【00:13】オーケストラに負けない重く力強いピアノの和音。鐘の音のように聞こえませんか。ここまでが序奏です。
【00:18】ピアノのバックで第一ヴァイオリンとチェロが第1主題を奏でます。これはウクライナ地方の民謡「ヴェスニヤンカ」をモチーフにしています。やがてピアノがソロで第1主題を引き継ぎます。そしてあらゆる楽器がこの旋律を奏でます。
【03:27】ここからは第2主題です。抒情的ですね。このあと展開部にうつります。壮大で圧巻な終結となります。

第1楽章だけでも20分あります。まったく飽きません。いつ聴いても新鮮な感動と余韻が残ります。演奏家によっても印象が大きく異なってきます。

さて、この曲は、チャイコフスキーが友人でありかつ尊敬するモスクワ音楽院院長のニコライ・ルービンシテインに初演の指揮してもらおうと作曲し、献呈しました。しかし、楽譜をみたニコライ・ルービンシテインは、どうもこの曲がお気に入りで無かったようです。ニコライ・ルービンシテインは演奏しようともせずに楽譜を返してしまいます。失礼ですね。しかたがないので、初演は別の指揮者に依頼しアメリカ・ボストンで行われました。(1875)初演は大成功、それを知ったニコライ・ルービンシテインはチャイコフスキーに謝罪するのです。さて、二人の仲はどうなったのでしょう。

モスクワでの初演はニコライ・ルビンシテインの指揮で演奏されました。チャイコフスキーを代表する曲の一つ、いやいやクラシック音楽を代表する曲の一つとなりました。
posted by とある音楽家 at 10:05| Comment(6) | 作曲家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
楽しいサイトですね。ファンになっちゃいました。価格比較に関する情報を載せたサイトを運営していますので、よかったら遊びにきてください。
Posted by ゆうき at 2009年02月09日 11:01
曲も感動しましたが、逸話のほうも感動しました。
チャイコフスキーさん、最初は自尊心を汚されてさぞ憤慨されたことでしょう、でもモスクワでの初演はニコライ・ルビンシテインの指揮で演奏されたとのこと、チャイコフスキーさん、心の広いお方ととお察しします。
逸話を知るとますます興味がわいてきます。
Posted by 春恋 at 2009年02月09日 12:19
“作品の真の価値が明らかになるまで50年はかかる”というのはブラームスの言葉ですが、この曲も最初はなかなか受け入れられなかったんですね。

今ではあたゆるピアニストたちが演奏する名曲ですね。
Posted by トアルオンガクカ at 2009年02月09日 12:30
お昼休みに約20分の曲は長いので、さわりだけ聴いています。
春恋さんの言われるように、例えば、自信もってん十枚の提案書を書き上げて上司に出して、つき返されるとくじけますよね

いやいや、みなさん大人ですね。
うちの上司もニコライ・ルビンシテインさんのように心の広い方であってほしいのですが・・・
Posted by jupiter at 2009年02月09日 12:47
とても有名な曲ですね。第1楽章に限らず第2楽章も第3楽章も個性的でいいですよ。
でも個人的な偏見でしょうか。いわゆるクラシック通といわれる方々は、この曲に対する評価は相対的に高いのですが、あまり評論したり紹介していないように思われます。
「単純明快な曲だから」「クラシック音楽初心者向きの曲だから」「あまりにも聴き慣れている曲だから」と思われます。
ドヴォルザークの「新世界より」なども同様です。たしかに、多くのクラシック音楽入門本に「クラシック音楽の代表曲」「初めてクラシック聴く人にお勧めの曲」などとして取り上げられて紹介されています。
私はクラシック音楽に精通している、というプライドからでしょうか、難しい曲やいかにも選りすぐりの曲だとばかりにマイナーな曲ばかり紹介したりしているような気がします。でもそれがクラシック音楽の敷居を高くしている原因の一つかなと思うのです。
音楽院院長も同じお考えだったのではなかったかと、ふと思ってしまいました。
この曲のように単純明解な曲だって、いいものはいいなと素直に紹介すればいいのに
Posted by よし at 2009年02月09日 13:34
いつも曲の紹介、エピソードありがとうございます。コメントも含めて毎回楽しみに読んでいます。実は私も紹介された曲をお昼休みに聴いたり、auのLISMOでダウンロードして通勤電車の中や自宅で聴いています。

精魂こめて作り上げた曲の楽譜をつきかえされてしまったら〜
私だったら二度とおつきあいしませんねぇ
Posted by ろみ at 2009年02月10日 12:12
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