2009年03月19日

バルトーク

ハンガリー出身の作曲家バルトーク・ベーラ(Bartok Bela,1881-1945)ハンガリーは氏名の順が日本と同じで、苗字がバルトーク、名前がベーラになります。

第二次世界大戦開始後、アメリカニューヨークに移住、故郷ハンガリーに帰ることなく同地で没しました。バルトークの青年期、ベートヴェンやモーツァルトに傾注し、ウィーンの音楽院で学びますが、やがて祖国ハンガリーの民謡や伝統音楽に興味を持つようになりハンガリーの首都ブダペストにもどり民族音楽の研究に熱中します。そういった意味でバルトークは、作曲家でもあるのですが民俗音楽学者としても活躍しています。民俗音楽はハンガリーのみならず、東ヨーロッパから北アフリカまで及びました。

ルーマニア舞曲 (Romanian Folk Dances) ピアノ版です。


バルトークの作曲技法は、黄金比やフィボナッチ数列を応用していると言われ、それが現代のジャズにも生かされているようです。

ちなみに フィボナッチ数列は[1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,143,・・・]黄金比は、1:1.618、もっとも美しいといわれる比率であり、自然界で見られたり、エジプトのピラミッドの高さと底辺の比率、レオナルド・ダ・ヴィンチも発見していたという。バルトークの曲の中にダ・ヴィンチコードが含まれているかも

音楽と数学に興味があるかたはぜひ次の書籍をお勧めします。『バルトークの作曲技法』エルネ・レンドヴァイ (著), 谷本 一之 (翻訳)出版社:全音楽譜出版社(ISBN:4118000806)発行日:1978年7月25日サイズ・価格:124ページ ¥2,000(税別)
posted by とある音楽家 at 08:55| Comment(2) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月05日

ショパン

3月1日の記事でポーランドの作曲家フレデリック・ショパン(Frédéric Chopin,1810年3月1日-1849年10月17日)のお誕生日で紹介しました。その続き話しを

ショパンはのポーランドの首都、ワルシャワで生まれ育ちました。ショパンの父は教育者でした。しかしショパンの父はショパンが学校生活に馴染めないと判断するや学校に通わせないようにします。その後ショパンは、パリで活躍し、パリで没します。しかしショパンの心は祖国ポーランドを思い続けていました。

遺言によりショパンのなきがらはワルシャワに帰ります。心臓があるワルシャワの聖十字教会。一度危機が訪れたのです。それはナチスドイツの侵攻のときです。ショパンの曲に魅いられていたドイツ兵がこっそりと別の場所に移動していたのです。後日、聖十字教会は砲撃によって崩壊されましたがこのドイツ兵のおかげでショパンの心臓は無事でした。現在は元の位置に戻され、安らかに眠っています。

さて、今日はショパンのバラードでお楽しみください。バラードは、現在ではポピュラー音楽の曲調をさす言葉ですが、クラシック音楽では「譚詩曲」といわれ「物語風音楽」または「歌は無いけど詩を奏でる器楽曲」とでもいいましょうか。ショパンはバラードを4曲作っています。この第3番は4曲の中でも一番優雅で洗練されて、一番ポピュラーだと言われています。

バラード第3番変イ長調(Ballade no.3, Op.47)
posted by とある音楽家 at 08:03| Comment(3) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月22日

イツァーク・パールマン

フランスの作曲家カミーユ・サン=サーンス(Camille Saint-Saens,1835-1921)の作品です。
サン=サーンスは、組曲「動物の謝肉祭」で有名かと思われますが、今回紹介する曲は、「序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調」 (Introduction et rondocapriccioso) Op.28(1863/1870出版/1872初演) [vn,Orch]です。

ヴァイオリン奏法に関して技巧的に大変難しい曲です。 ヴァイオリン:イツァーク・パールマン(Itzhak Perlman,) 以前オバマ大統領就任式の演奏など(2月3日の記事)でご紹介しました。

指揮:ズービン・メータ(Zubin Mehta,1936-)インド出身、1990,1995,1998,2007年ウィーンフィル楽友協会でのニューイヤーコンサートで指揮しました。毎度ご紹介しているダニエル・バレンボイム(1942-)の先輩格にあたります。演奏:New York Philarmonic orchestraそれではでお聴きください。


さてこの曲は,その名のとおり「序奏」と「ロンド・カプリチオーソ」の2つの部分から成っています。ロンドとは「輪舞」(みなで輪になって踊るような)形式のことです。カプリチオーソは、日本語言うと「気ままに・気まぐれな」という意味です。つまり「気まぐれな輪舞曲」でしょうか。今回は、ヴァイオリンとオーケストラとの協奏曲となっていますが、ピアノ伴奏版もあります。

posted by とある音楽家 at 07:16| Comment(9) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月20日

ヴェルデイ

みなさま、いつもいつもコメントありがとうございます。ヴェルディとワインが出てきたので、やはり酔っ払いが主役のオペラ「Falstaff」を紹介しましょう。


あのアイーダから22年後80歳渾身の作品で、26ものオペラ作品を作ったヴェルディ最後のオペラです。

酒好き女好きの主人公の老騎士Falstaffの笑いと涙の物語です。Falstaffは,今で言うセクハラおやじです。Aliceは,人妻。Falstaffはそれを知りつつあえてAliceを口説きます。Falstaffの誘いに対して、Aliceが「2時から3時の間においで」とこたえます。もうFalstaffは有頂天で乗り込んでいったのですが、Aliceの夫が帰宅・・・Falstaffはテムズ川に落とされてしまいます。実は、Falstaffを懲らしめようとする女性陣の企みだったのです。懲らしめられたFalstaff、このあとも懲りずに女性陣を口説き続けます。しかし、最後にはどんでん返しが待っていて、ヴェルディ作品にしては珍しく八ッッピィエンドになります。ヴェルディは楽しみながらFalstaffを作ったと言われています,ある意味自分自身を投影したのかもしれませんね。
スポンサーに関係なく、何者にもとらわれない、ヴェルディの円熟の極みの作品です。

この動画はロンドンのRoyal Opera Houseでの上演です。指揮:Bernard Haitink演出:Graham VickFalstaff役はBryn Terfelお相手のAlice Ford役はBarbara Frittoli
posted by とある音楽家 at 10:05| Comment(3) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月19日

パブロ・カザルス

ヨハン・セバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach,1685-1750)の作品です。バッハは作曲家としてあまりにも偉大すぎるので、後日あらためて説明するということで、今回は演奏者にスポットを当ててみましょう。

まず曲名は「無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV.1007 (1717〜23) [全6楽章]」「無伴奏」というのはその名のごとく伴奏がありません,つまり独奏です。
これまでピアノとヴァイオリン,ピアノとオーケストラなどいろいろな組み合わせを紹介してきましたが無伴奏は初めてです。

さてこの動画のチェロ奏者は,パブロ・カザルス(Pablo Casals,,1876-1973)です。パブロ・カザルスは、スペインのカタルーニャ地方に生まれ、チェロ演奏家はもとより、指揮者・作曲家としても活躍しました。

1936年、スペイン内戦が勃発します。日本でも同じ年に二二六事件が発生しています。第二次世界大戦に向けて国際的に情勢が不安定なころでした。その後、内戦に勝利したフランシスコ・フランコ将軍が独裁政治を樹立しました。この内戦は、パブロ・ピカソ作の絵画『ゲルニカ』、ヘミングウェイの小説『誰が為に鐘は鳴る』 やアメリカ映画(ゲーリー・クーパー、イングリッド・バーグマン主演)でも題材として取り上げられました。内戦中、内戦終了後も含め極めて悲惨で凄惨なもので、多くの芸術家を翻弄し影響を与えました。パブロ・カザルスもそのうちの一人です。1936年、所属する楽団がベートヴェン「第九交響曲」の練習中、スペイン内戦が勃発します。と同時にファシストの暴動によって練習の中断を余儀なくされました。「この国に平和が戻る日、再び第九を演奏しよう」と誓い合って解散しました。1938年、フランコ将軍の圧制に抗議してフランスに亡命します。1945年、フランコ将軍が第二次世界大戦後もスペインを独裁をしいていることに抗議して「「スペインに自由と人民を尊重する政権が再建されない限り、チェロの演奏はしない」と宣言して演奏活動を封印します。

1961年11月13日、ケネディ大統領にホワイトハウスに招かれます。演奏活動の復活です。ここで平和を願って有名な「鳥の歌」を演奏します。「鳥の歌」は、カタロニア地方の民謡をパブロ・カザルスが編曲したものです。1971年10月24日「国連デー」、国連本部において「カタルーニャの鳥は、ピース、ピースと鳴くのです」と語りかけ、「鳥の歌」を演奏します。自身、「パブロ・カザルス 喜びと悲しみ」(朝日選書)という自叙伝を残しています。

さて、パブロ・カザルスは、13歳のとき、バッハの『無伴奏チェロ組曲』の楽譜に出会いました。チェロの教則本としてごく一部の人にしか知られていなかったこの曲の音楽性を見抜き、25歳のときに初披露し絶賛されました。そして埋もれていたこの名曲を広く世界に紹介しました。パブロ・カザルスは、伝説のチェリストとも呼ばれています。

Pablo Casals plays BACH - Suite no 1 for Cello

Part1


Part2
posted by とある音楽家 at 08:22| Comment(4) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月17日

グリーグ

今回ご紹介する作曲家は、ノルウェーの作曲家エドヴァール・グリーグ(Edvard Hagerup Grieg,1843-1907)です。

ロシア出身のチャイコフスキー(1840-1893)やチェコ出身のドヴォルザーク(1841-1903)と同世代です。グリーグの外見は小柄でひ弱な体格でしたが、内面は自分に厳しく強い精神力をもつ人格者でした。ことごとく「芸術家である前に人間であれ」とを口にし実行していました。


若いころは、シューマンやブラームスなどドイツ系の音楽に傾注するのですが、歳を重ねるにつれて祖国ノルウェーの民族音楽、民族楽器へ傾倒していきます。

グリーグは、ノルウェイの旧首都だった港湾都市ベルゲンで生まれ、若いころはコペンハーゲンなどを転々とします。半生は故郷をベルゲン近くを生活の拠点にしました。 グリーグの曲を2曲紹介します。

まずは、グリーグ若かりしころの作品「ピアノ協奏曲イ短調作品16」(1868)です。演奏は, ピアノ:アルトゥール・ルービンシュタイン(Arthur Rubinstein,1887-)指揮:アンドレ・プレヴィン(André Previn,1929-)London Symphony Orchestraです。

この特徴的な出だし、グリーグの名を知らずともこの旋律は、どこかで聴いたことがありますね。チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲」の冒頭部を彷彿するほどインパクトがあります。人間が持つ力強靭な感情を、迫力かつ多彩に表現しています。この曲は、ロベルト・シューマンのピアノ協奏曲とカップリング(同じ盤に収められること)されたCDが多いです。聴き比べてみると、グリーグが先輩にあたるシューマン(1810-1856)の影響を受けていたことがよくわかります。

第1楽章(前半)


第1楽章(後半)



次に,グリーグが生まれ故郷ベルゲン近くに帰ってきた直後の作品「弦楽四重奏曲ト短調作品27(1878)」をお楽しみください。演奏は「Orlando String Quartet」 Arvid Engegard (Violin 1) Heinz Oberdorfer (Violin 2) Ferdinand Erblich (Viola) Stefan Metz (Cello) 有名な曲ではありませんが、祖国ノルウェーの民族音楽を主題に取り入れた作品となっています。どの楽器も平等に主張しながらも一体になっていて、シンプルな美しい旋律です。シンプルがゆえに緻密さはないのですが色彩豊かで親密感あふれる曲となっています。この曲は、同じ北欧のフィンランド出身のシベリウスの曲とカップリングされたCDが多いのですが、それぞれ印象深いので、ぜひ聴き比べてみてください。

第1楽章
posted by とある音楽家 at 14:03| Comment(3) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月10日

シェリング&ルービンシュタイン

Beethoven ViolinSonata #5 "Spring" Op.24 Mvt.1ベートーヴェン作曲 ヴァイオリンソナタ第5番 ヘ長調 『春』 Op.24 第1楽章



長い冬も終わり遅い春がやってきます。雪解けの季節,ピアノとヴァイオリンの音色が草原に森、湖や川に響き渡り生きとし生けるもの,冬の眠りから覚めよとささやきかけます。

さて、ピアノは、前回ご紹介したアルトゥール・ルービンシュタイン(ArthurRubinstein,1887-1982)です。前回は、「ショパンといえばルービンシュタイン」と言いましたが、ショパンのみならずブラームスもベートーヴェンなどの曲も得意としていました。

ヴァイオリンは,ヘンリク・シェリング(Henryk Szeryng,1918-1988)ピアノのルービンシュタインと同じくポーランド出身でユダヤ系で、迫害を逃れるために各地を転々としています。第二次世界大戦後、メキシコ国籍を取得します。
posted by とある音楽家 at 15:03| Comment(4) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月08日

カルロス・クライバー

再びカルロス・クライバーです。彼のお得意の作品であるこうもりです。



オーストリアの作曲家ヨハン・シュトラウス II世(Johann Strauss II,1825-1899)ヨハン・シュトラウス II世は,「美しき青きドナウ」で有名です。「美しき青きドナウ」は,毎年,お正月恒例のウィーンフィルニューイヤーコンサートのアンコールとして演奏されます。今回は「美しき青きドナウ」ではなく,オペレッタ(オペラのうち喜歌劇)「こうもり (Die Fledermaus)」序曲(Overture)です。(1873/1874.4.5初演) [全3幕]
ヨハン・シュトラウス II世は,ワルツ王として有名ですが「ジプシー男爵」「ウィーン気質」などのオペレッタもたくさん作っています。

物語は,ある年の大晦日,主人公はアイゼンシュタイン伯爵,普段から酒癖女癖が悪く,酔ったあげくに乱暴をはたらいた罪で,明日から収監される身です。出頭前,ちょっと遊んでいこうと仮面舞踏会に参加します。しかしその仮面舞踏会にはアイゼンシュタイン伯爵を懲らしめる策略が・・・笑いあり涙あり、そしてヨハン・シュトラウス II世ならではのウィーン情緒あふれる旋律が頻繁に登場します。日ごろお堅い演目ばかりやっているウィーン国立歌劇場のほかドイツ語圏の歌劇場でも大晦日には「こうもり」を上演します。日本で言えば紅白歌合戦のようなものでしょうかそれではお楽しみください。


指揮は1月22日「カルメン序曲」でご紹介したカルロス・クライバー(1930-2004),演奏はウィーンフィルハーモニー,会場はウィーン楽友協会「黄金の間」です。
posted by とある音楽家 at 14:50| Comment(2) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月31日

ロリン・マゼール

1月11日にご紹介したヴェルディ作・オペラ「椿姫」に続き,今日,紹介するのは、同じくヴェルディ作・オペラ「アイーダ」より「凱旋行進曲」です。

指揮:ロリン・マゼール、ミラノ・スカラ座

「アイーダ」は,古代エジプトを舞台です。主人公アイーダが祖国と恋のはざまで揺れる純愛物語です。ある国の国王の娘アイーダは、敵国の司令官と許されぬ恋仲になってしまったのです。この「凱旋行進曲」は第2幕で演奏されます。祖国を勝利に導いた司令官が凱旋すると同時にアイーダの祖国が敗北しアイーダの父は捕らわれの身となってしまいました。

それにしても大掛かりな舞台ですね。スエズ運河開通を祝ってエジプトのカイロに歌劇場が建築されました。(1869)「アイーダ」は、そのこけら落としのために作られました。エジプトを舞台にした壮大なオペラにしてほしいとヴェルディのもとに依頼が来ました。記念で作られたオペラのためバレエも含む一大スペタクルになってます。

特に【3分34秒】から高らかになるトランペット二重奏が印象的です。この部分は,ご存知の方も多いと思います。サッカーの選手入場の際に使われたりしています。
posted by とある音楽家 at 07:56| Comment(5) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月30日

ヴァルター・ギーゼキング

画像はレコードのジャケットです。演奏は,ドイツのピアニスト、ヴァルター・ギーゼキング(Walter Gieseking,1895-1956)です。難しそうな曲のようですね,なにはともあれ聴いてみましょう。



あれ「キラキラ星」それとも「アルファベット(ABC)の歌」ですよね,日本の童謡?いえいえ,れっきとしたクラシック音楽なのです。しかもかのモーツァルトの曲なのです。
モーツァルト "12 Variations on Ah, vous dirais-je, Maman"(K.265)直訳すると「12の変奏曲。ああ、お母さんに言いたいことがあるのです。」当時パリで流行していたシャンソである恋の歌(娘が母に好きになった男性のことを打ち明ける)をモチーフにモーツァルトが12の変奏曲として作りました。

Theme(主題)と12通りにVariation(変奏)された曲の構成になっています。それぞれ聞き比べてみてください。一見、誰にでも弾けそうな簡単な曲に見えますが、ところがどっこい、高い技術を要する曲なのです。変奏が進むにつれて、音域の範囲が広くなり、相当な技巧を必要とします。まさにピアニスト泣かせです。そもそもモーツァルトは練習曲として作ったようですが、いつの時代からか愛唱歌として親しまれるようになりました。

【00:00】Theme(主題) まさにキラキラ星ですね。さぁごいっしょに♪きらきら光る 夜空の星よ まばたきしては みんなを見てる きらきら光る お空の星よ〜
【00:28】Variation 1 小刻みなリズム(16分音符)になりました。もう早すぎて歌えません。
【00:51】Variation 2 低音部(左手)が主役。ずっしりとした重厚感があります。
【01:13】Variation 3 高音部(右手)が主役。楽しく踊っているようです。
【01:36】Variation 4 低音部(左手)に注目いや注耳。左手が激しく動いてます。
【01:59】Variation 5 ここで静かになります。ここでちょっと一休み、ティータイムでしょうか。甘いケーキも添えて。
【02:25】Variation 6 このVariationでの主役は、はじめ低音部(左手)ですが途中で高音部(右手)に変わります。
【02:46】Variation 7 高音部(右手)に注耳。右手の音域の広さ。それをいったりきたり。
【03:08】Variation 8 物悲しいですね。「日も暮れそうだし、そろそろおうちに帰ろうかな」といった雰囲気です。
【03:35】Variation 9 また軽快なリズムが響き渡ります。
【03:55】Variation 10 左右の手が交差します。ピアニストの腕の見せどころ。聴かせどころです。
【04:14】Variation 11 緩徐楽章,ゆったりとしたリズムです。最後のVariationへの期待が高まります。
【05:24】Variation 12 最後のVariationにふさわしくダイナミックで非常に早いリズムです。最後は、大いに盛り上がって終わります。
posted by とある音楽家 at 14:09| Comment(5) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月28日

アルトゥール・ルービンシュタイン

ショパンのポロネーズです。ピアニストは、アルトゥール・ルービンシュタイン(Arthur Rubinstein,1887-1982)今日1月28日は,彼の生誕122年です。

ポーランド出身でヨーロッパ各地を演奏して、後世はアメリカで活躍しました。同じポーランド出身のショパン(1810-1849)を得意とし,「ショパンといえばルービンシュタイン」「史上最高のショパン弾き」と称えられていました。今日は彼のお得意中の得意「英雄ポロネーズ」を聴いていただきましょう。


ルービンシュタインは、ショパンの共通点は、同じポーランド出身というだけでなく、祖国が亡くなる姿を遠く離れたところから悲しみをもって見ていることです。ショパンは、「英雄ポロネーズ」にポーランド人の誇りを込めています。

ルービンシュタインも、ユダヤ系ポーランド人ということで迫害され、それをのがれるかのように祖国を離れます。そういった意味においてルービンシュタインは、ショパンの音楽を努力して手に入れたのではなく、同じ感性のもとで自然と体得したものでしょう。ルービンシュタインは、ショパンの音楽をこう語っています。「ストーリーを語るものでもなければ、絵画的な描写でもない。大胆且つ主観的な表現に彩られてはいるが、あくまでも純粋な芸術である」ショパンの「我が祖国ポーランド讃歌を聴け!」と言う、メッセージが聞こえてきませんか。
posted by とある音楽家 at 16:36| Comment(5) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月27日

バレンボイム:指揮

フランスの作曲家ジョゼフ=モーリス・ラヴェル(1875-1937)のバレエ組曲「ボレロ」です。指揮は,おなじみのダニエル・バレンボイム,演奏はベルリンフィルハーモニーです。

この演奏会は毎年シーズンの終わり(6月後半)にワルトビューネという森の中で行われるベルリン・フィル恒例のピクニックコンサートです。

前半


後半


この曲もよく耳にする音楽です。スペインの舞曲を元にして作られています。この曲の特徴は,なんといっても単純なことです。メロディも2パターンしかありませんし、リズムは、最初から終わりまで/タン・タタタ・タン・タタタ・タン・タン/タン・タタタ・タン・タタタ・タタタ・タタタ/この3/4拍子の繰り返しです。ずっと小太鼓(スネアドラム)がこのリズムを打ち続けます。「ボレロ」の演奏時間は15分近く、小太鼓さんは大変です。

でも、こんな単純な曲なのに飽きないのはなぜでしょう(映像はカジュアルな野外コンサートなので一部飽きている人もみかけますが・・・)よぉく映像を見てください。次から次へといろいろな楽器が入れ代わり立ち代り演奏しています。同じリズム・メロディなのに,違った感じがしますよね。それがこの曲の楽しさ,面白さ、醍醐味なのです。

テレビ映像では、楽器ごとにクローズアップしてくれるので、なお一層楽しめます。曲が進むにしたがって徐々に演奏楽器も増えていき、最後は全楽器からなる大演奏で終わります。 曲の初めからメロディを奏でている楽器をチェックしてみましょう。

順番にA【0:29】フルート ⇒ A【1:15】クラリネット ⇒ B【2:02】ファゴット ⇒ B【2:49】ソプラニーノクラリネット ⇒ A【3:37】オーボエ・ダモーレ ⇒ A【4:24】フルート と トランペット ⇒ B【5:12】テナーサクソフォーン ⇒ B【6:00】ソプラニーノサクソフォーン と ソプラノサクソフォーン ⇒ A【6:49】ピッコロ と ホルン と チェレスタ ⇒ 以降後半へと続く(A,Bはパターン【】は時間


それにしても多くの楽器が登場します。聞きなれない楽器も出てきます。例えばチェレスタというのは、形はピアノの小型版のようで、音色は鉄琴のようなものです。(後半の【0:02-0:14】で映っています)また,意外と思われるのがサクソフォーン(サックス)です。サクソフォーンといえばジャズのイメージが強いのですが,元々はクラシック音楽のために作られた木管楽器です。ただ、サクソフォーンの誕生が19世紀だったため、それ以前に作られた曲には、当然のことですがサクソフォーンは使われていません。サクソフォーンが演奏するクラシックの名曲は少なくありません。

posted by とある音楽家 at 11:32| Comment(15) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月26日

クーベリック&バレンボイム

ブラームス:ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品83です。まずは動画をご覧ください。今から約30年前の映像です。



さてここで問題です。指揮者とピアニストは誰でしょう。ヒントはこれまでご紹介してきた人たちです。


答えは,指揮者はクーベリック(1990年プラハの春音楽祭の指揮者)ピアニストはバレンボイム(2009年ウィーンニューイヤーコンサートの指揮者)演奏は,バイエルン放送交響楽団です。クーベリック・バレンボイム夢の共演です。円熟期を迎えたクーベリックが、壮年期のエネルギッシュなそれでいて緩急巧みなソロを操る天才バレンボイムをしっかりサポートしています。
posted by とある音楽家 at 09:00| Comment(6) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月25日

ヴィルヘルム・フルトヴェングラー

ドイツの作曲家リヒャルト・ワーグナー(1813-1883)楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー(』(Die Meistersinger von Nürnberg)」前奏曲です。指揮者は、同じくドイツの指揮者ヴィルヘルム・フルトヴェングラ(1886年1月25日-1954)です。実は今日,生誕123年なのです。みずがめ座ですね。


ヴィルヘルム・フルトヴェングラは、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団音楽監督もつとめました。カラヤンの先輩に当たります。ナチス・ヒトラーとことごとく対立してきたのですが、戦後、自分の意思とは裏腹に戦時中ナチへの協力を疑われましたが無罪となりました。映像は1942年まさにナチスドイツの時代です。オーケストラ背後にあるハーケンクロイツ(鉤十字)が印象的です。皮肉にもナチスの面々は,数年後ここニュルンベルクで裁かれました。

物語自体は、ドイツの南部バイエルン州にある城壁都市「ニュルンベルク」に住む「マイスター(職人)」「ジンガー(歌手)」である主人公のほろ苦い恋のお話しです。実は主人公ザックスは歌職人でもあり靴職人でもあるのです。恋敵たちとの歌合戦になるのですが・・・いろいろなマイスター(職人)があるのですがジンガー(歌手)も職人だったのですね。ワーグナーの歌劇の中でも唯一の喜劇です。

ちなみにこの曲も、TVCMで使われています。最もよく聴くのが某ハムメーカーのソーセージのTVCMでしょうか。(最近水質問題でCMを控えているようですが)現地ではソーセージのことを一般的に「○○地方産のソーセージ」と呼びます。日本では,発祥や製法に関係なく,勝手に名称(地名)をつけているのです。「日本農林規格」によると以下のとおり,ケーシングの種類と径の太さでソーセージの種類が定義されています。

・ウインナーソーセージ:羊腸,または,製品の径の太さが20mm未満 
・フランクフルトソーセージ:豚腸,または,製品の径の太さが20mm以上36mm未満 
・ボロニアソーセージ:牛腸,または,製品の径の太さが36mm以上

いずれも原料や製造方法は同じです。 ウィーンのマーケットでは,日本でいうところの「ウインナー」サイズのソーセージが「フランクフルトソーセージ」と表示して売っていました。
posted by とある音楽家 at 07:53| Comment(6) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月24日

ラファエル・クーベリック

1989年11月9日ベルリンの壁が崩壊しました。今年はそれから20周年にあたります。このベルリンの壁崩壊はその後、東ヨーロッパの旧社会主義国に波及し、当時のチェコスロバキア(現在は,チェコとスロバキアに分離)にビロード革命をもたらし旧共産党支配が終焉しました。


今回、紹介する動画の指揮者ラファエル・クーベリック(1914-1996)は、現在のチェコのボヘミア地方出身で、1942年チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者となりました。しかし、1948年チェコスロバキアに共産党を中心とした政権が誕生するとそれに反対してイギリスに亡命しました。チェコスロバキアでは、1968年プラハの春事件以降、民主化運動の高まりとその挫折を繰り返していました。1989年のチェコスロバキアでのビロード革命によりようやく民主化革命が実現しました。それを契機に、翌年クーベリックは約40年ぶりに祖国の土を踏み、首都プラハ市民の絶大なる歓迎を受けました。そして、1990年5月12日「プラハの春音楽祭」でチェコ・フィルハーモニー管弦楽団を指揮しました。クーベリックとチェコフィルの歴史的な再共演でした。この動画は,そのとき演奏されたのが作曲家スメタナ(1824-1884)が故郷を思う気持ちで作られた「わが祖国」より「モルダウ」です。

NO.1


NO. 2


「わが祖国」は、「モルダウ」を含め6つの交響詩からなり、連作交響詩と呼ばれています。交響詩ごとに一連の詩(物語)を形成しています。今でも「プラハの春音楽祭」の幕開けを飾る曲です。「プラハの春音楽祭」は、毎年スメタナの命日である5月12日に初日を迎えます。ご参考までに、同じチェコの作曲家ドボルザーク(1841-1901)の命日は5月1日です。「モルダウ」はプラハ中心部を流れるモルダウ川(ドイツ語)ヴルタヴァ川(チェコ語)で,その源流からプラハまでの流れの様子を綴っています。それでは13分の短い時間ではありますが、「ぶらり、モルダウ川下りの旅」をお楽しみください。


NO.1 0分00秒 ここはチェコの山奥、黒い森とも呼ばれるモルダウ川の源流部です。泉の湧き水(フルート)を,そして岩の間から水滴が一滴ずつ落ちているのがかすかに聞こえます(ヴァイオリンのピチカート:弦を指ではじく)。やがて徐々に演奏する楽器が増えていきます。小さな流れが合流して川となって行きます。ここであの有名な旋律が聞こえてきます。

NO.1 2分46秒 勇壮果敢な狩人が仲間を引き連れて角笛(ホルン)を吹きながら川を渡ります。これから獲物を取りにいくのでしょう。命を育むモルダウ川の川原には生物がたくさんいるのです。

NO.1 3分41秒 楽しい舞曲(ポルカ)が聞こえてきます。今日はモルダウ川の近くの村で結婚式があるのでしょう。農家の人たちが陽気に踊っています。指揮者クーベリックも楽しそうです。

NO.1 4分54秒 夜もふけ、辺りは静寂に包まれます。夜,月の光に照らされた静かな流れです。水の精(金管楽器)が踊っているのでしょうか。

NO.2 0分24秒 水の精の踊りが盛り上がってきたところで、またあの有名な旋律が聞こえてきます。

NO.2 1分13秒 突然、荒々しい激流になります。モルダウ川の「聖ヨハネの急流」です。小さい船は激しい流れに翻弄されてしまいます。

NO.2 2分24秒 急流を乗り越えると、有名な旋律(ちょっと早め)で,流れはプラハの街に入ってきます。

NO.2 2分59秒 丘の上にチェコのシンボルであるプラハ城が見えてきました。堂々としています。その下をモルダウ川は悠然と流れます。

NO.2 3分52秒 モルダウの流れはプラハの街を名残惜しむかのように去っていきます。

いかがでしたでしたか。「ぶらり、モルダウ川下りの旅」ところで、この曲には交響詩といえども元々歌詞はありません。音楽の教科書などに出てくる歌詞は、日本人がこの曲のイメージに合わせて作詞したものです。岩河三郎氏、植村敏夫氏、平井多美子氏などいろいろなバージョンがあります。
posted by とある音楽家 at 09:22| Comment(8) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月21日

コチシュ

コチシュ,ゾルターン(Kocsis Zoltán,1952年5月30日-)というハンガリーのピアニストの演奏です。ハンガリー人の名前は我々日本人と同じく、性−名という順番で表記されますので、コチシュさんが苗字となります。

彼はピアニストとしての活動はもちろんですが、指揮者・作曲家としても活動しています。特にフィッシャーと共にブダペスト祝祭管弦楽団を設立し活発な活動を行っていることはご存知の方も多いことでしょう。



この曲は、モーツアルト ピアノ協奏曲第23番(K.488)第2楽章です。以前、ホルン協奏曲をご紹介しました。「協奏曲」とは,独奏楽器と管弦楽(オーケストラ)の組み合わせです。コンチェルトと呼ばれることもあります。特に決まりは無いのですが、協奏曲は第3楽章までのことが多く、特に第2楽章は、緩徐楽章といってゆったりと優美な楽章になることが多いのです。モーツァルトのピアノ協奏曲の第2楽章は取り分け印象に残るものが多いです。
posted by とある音楽家 at 15:05| Comment(6) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月19日

カラヤン

巨匠カラヤン指揮によるベートーヴェン交響曲第7番です。昨年(2008年)はカラヤン生誕100年でもありました。

youtubeの動画では,全楽章33分30秒あります。十分に聞き応えがあります。カラヤンの華麗な手,指の動きに注目してください。


聴き所は,いっぱいあるのですが,一番の聴き所は,なんといっても3分30秒あたりからです。第1楽章のハイライトです。実はここまでが序奏で,この部分からを第一主題といいます。序奏や主題についてはいずれお話しすることにして,フルートがちょっと控えめながらも楽しげに奏でています。これはシチリアーナというイタリアに古くから伝わる舞曲です。

4分00秒あたりからオーケストラ全体での演奏になります。これは,テレビドラマ「のだめカンタービレ」の主題歌になった部分なので,聴いたことがあるかたも多いと思います。

11分20秒から始まる第2楽章も印象的です。 ベートーヴェンは9つの交響曲を残しました。このうち奇数は「質実剛健」偶数は「華麗優美」です。また,タイトルのついているのは3番「皇帝」5番「運命」6番「田園」9番「合唱付き」です。名前がついていなくても,みな名曲ばかりです。

ところで,この7番の出だしは,「ジャン!」で始まります。これをトッティ(Tutti)といいます。イタリア語で「全員協奏すること」「みんなで一緒に」と言う意味です。さて,ここで問題です。「ジャン!」で始まる交響曲は他に何番があるでしょう。
posted by とある音楽家 at 10:11| Comment(5) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月18日

ヨーゼフ・ハシッド:ヴァイオリン

演奏家第2弾です,ヴァイオリニスト Josef Hassid(ヨーゼフ・ハシッド)1923-1950です。ポーランド生まれで、第二次世界大戦に戦禍を逃れるためにイギリスに渡り,活躍しました。彼も若くして亡くなりました。




Music has no nationality, race or gender.
posted by とある音楽家 at 10:48| Comment(4) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月15日

ディヌ・リパッティ

今回は曲よりも演奏家にスポットを当てたいと思います。

今夜のテレビ番組で市川團十郎さんの白血病との闘い番組がありました。それをみながら,ふとDinu Lipatti(ディヌ・リパッティ)1917-1950というピアニストを思いつきました。33歳という若さで白血病で亡くなったルーマニアのピアニストです。 この動画は彼の死期直前の演奏です。耳を澄まして聴いてみてください。





なんと神聖・崇高な音楽でしょうか、そしてなんと音楽への愛と喜びにみちていることか。彼は自分自身がもう長く無い事を悟り、何事にも憎まずに生きたい、という思いで演奏されているように思います。

まさに先に天からの問いかけのようで、荒んだ心が洗われる思いがします。 ぜひ、つらい時、悲しい時、落ち込みそうになった時に聴いてみてください。

posted by とある音楽家 at 14:27| Comment(6) | 演奏家たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。