2009年03月23日

ニコライ・ルービンシテイン

今日は、ロシアの作曲家でありピアニストであったニコライ・ルービンシテイン(1835-1881年3月23日)が逝去した日です。ニコライ・ルービンシテインといわれても?という方が多いでしょう。2月9日の記事でチャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番」をご紹介しました。


その記事は、ロシアの作曲家チャイコフスキーが友人のニコライ・ルービンシテインと喧嘩して、仲直りしたという話しでした。しかし、そのニコライ・ルービンシテインが46歳という若さで亡くなったのです。チャイコフスキーが友人の死を悼んでピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出に(Tchaikovsky Trio a moll Op.50 for Violin Cello and Piano,1882)」を作曲しました。


ヴァイオリンとチェロととピアノの三重奏です。全体的に悲しい曲想になっています。聴きどころは第2楽章その2です。民俗音楽調で明るく始まります。しかし次第に悲しみが支配し始めます。これまで悲しみをこらえて気丈に振舞っていたのが一気にこらえ切れなくなってしまいます。涙があふれてきます。泣いて泣いて泣きつかれて、そして最後の最後、消え入るように静かに音楽が終わります。


第1楽章その1


第1楽章その2


第2楽章その1


第2楽章その2
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2009年03月10日

サラサーテ

今日は、スペイン北東部フランス国境に近いバスク地方パンプローナに生まれた作曲家でありヴァイオリニストであるパブロ・サラサーテ(PabloSarasate,1844年3月10日-1908)のお誕生日です。両親は経済的にさほど裕福ではなかったものの音楽には大変理解があり、サラサーテは生まれたときからヴァイオリンに接していました。幼いころから才能が開花し、8歳のときに初公演、10歳のときにはスペインのイザベラ女王の前で演奏を披露しました。そのとき女王からヴァイオリンの名器といわれる「ストラディヴァリ」を授与されています。その後、パリ音楽院に進学します。「動物の謝肉祭」や2月22日の記事で紹介した「序奏とロンド・カプリチオーソ」のカミーユ・サン=サーンス(CamilleSaint-Saens,1835-1921)とは親友で、よく一緒に演奏旅行に出かけました。ヴァイオリニストでもあったサラサーテの作る曲のほとんどが、ヴァイオリン曲で、フランスやスペインの民謡や舞曲の要素を盛り込みました。


さて、今日はサラサーテ作品の中でも最も有名な「ツィゴイネルワイゼン(Zigeunerweisen,1878)」 をどうぞ。曲名もご存知の方が多いと思いますし、またテレビのBGMなどでよく使われているので何度も耳にされた曲だと思います。ドイツ語でツィゴイネル(Zigeuner)「ジプシー」、ワイゼン(weisen)「歌」で「ジプシーの歌」を意味します。ここでいうジプシーとは「ロマ族ジプシー」で、ロマ族は、インドからヨーロッパ、北アフリカへと遊牧していました。一部は定住したものもいます。しかしロマ族は古くから偏見・差別・迫害を受けていました。例えば、,中世ヨーロッパのある国では「ロマ族を殺しても罪にはならない」という法律ができたり、1999年コソボ紛争ではロマ族住民の排斥が紛争の一因となりました。

しかしロマ族のもつ音楽は、各地の民俗音楽と融合していきます。現在のフラメンコもそのうちの一つです。
「ツィゴイネルワイゼン(Zigeunerweisen,1878)」 、そのロマ族の悲哀、衝動、情熱がハンガリー舞曲に乗って表現されています。
サラサーテ本人の演奏(1904)による「ツィゴイネルワイゼン」です。オリジナルはヴァイオリンと管弦楽ですが、これはヴァイオリンとピアノでの演奏です。




もう一つは,ヴァイオリンと管弦楽でお聴きください。
先日の2月22日の記事などで何度もご紹介しているヴァイオリン:イツァーク・パールマン(Itzhak Perlman,)です。
指揮:ローレンス・フォスター,ロイヤルフィルハーモニーオーケストラ(RoyalPhilharmonic Orchestra)の演奏でお聴きください。


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2009年03月09日

ヴェルディ:ナブッコ

ヴェルディは生涯26ものオペラ作品を作りました。すでに「アイーダ」「Falstaff」を紹介しました。3月6日の記事でヴェルディ作オペラ「椿姫」初演をご紹介したばかりですが、「椿姫」初演の11年前、1842年3月9日ヴェルディ作オペラ「ナブッコ(Nabucco)」がミラノ・スカラ座で初演されました。 「Falstaff」は、ヴェルディ最後の作品でしたが、この「ナブッコ」は3作目のオペラで、若きヴェルディにとって初めて成功した作品で出世作と言っていいでしょう。

物語は旧約聖書をもとにされているので日本人には馴染みにくいのですが、壮大なスペクタル仕掛けになっています。 特に第三幕第二場の合唱曲「ゆけ、わが想いよ、黄金の翼に乗って(Va, pensiero,sull'ali dorate)」この曲は、壮大でかつ感動的で、オペラのみならず単独で演奏される機会も多いです。



指揮:ジュゼッペ・シノーポリ(Giuseppe Sinopoli,1946-2001)ドレスデン・ガラ・コンサート(Classics On A Summer's Evening)の模様です。このあとシノーポリは,、2001年4月20日ベルリン・ドイツ・オペラで「アイーダ」を指揮中、第3幕の所で心筋梗塞で倒れ急逝急逝されました。
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2009年03月07日

モーリス・ラヴェルの誕生日

今日はフランスの作曲家モーリス・ラヴェル(Maurice Ravel,1875年3月7日-1937)の誕生日です。以前、1月27日の記事でバレンボイム指揮の「ボレロ」をご紹介しました。


ラヴェルはフランスの南西部、スペインの故郷に近いバスク地方のシブールという小さな村で生まれ育ちました。経済的にも裕福な家庭で、幼いころから音楽教育を受け、家族でパリに移住しラヴェルはパリ音楽院に進学します。ここまでは順風でしたが、数々のコンクールで理不尽な評価を受けたり、先輩格に当たるドビュッシー作品の盗作を疑われたり、その道は平坦なものではありませんでした。また第一次世界大戦に参戦もしました。その後、記憶や言語障害、さらには運動障害の病気に悩まされ続けながらも数多くの作品を残していきました。ラヴェルは、フランスの古典的旋律と印象主義ラヴェルの代表作はなんと言ってもバレエ組曲「ボレロ」(1928)でしょう。


さて、今日はラヴェルのピアノ作品「水の戯れ(1901,Jeux D’Eau)」をお聴きください。この曲は、パリ音楽院時代の恩師、作曲家ガブリエル・フォーレに献呈されました。ラヴェルがドビュッシーと同じくフランス印象派に属するのかどうか、いまでも議論が分かれています。ラヴェルを印象派だと主張する人たちはこの「水の戯れ」が音楽の分野におけるフランス印象主義を宣言した作品であると言っています。いずれにしてもラヴェルにとっていわゆるターニングポイントの曲と言っていいでしょう。それにしてもラヴェルは「海原の小舟」、「オンディーヌ」(水の精)、「水に映る影」(水の反映)』など水に関する曲を数多く残しています。

ロバート・シュミッツ(Robert Schmitz,1889-1949)演奏でどうぞ。



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2009年03月04日

ヴィヴァルデイ

今日は、ヴェネチア出身アントニオ・ヴィヴァルディ(Antonio Vivaldi, 1678年3月4日-1741)の誕生日です。ヴィヴァルディといえば四季(Le Quattro Stagioni (The Four Seasons))ですね。

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2009年03月03日

ラ・ボエーム

今日3月3日、日本では「ひな祭り」「桃の節句」ですね。そしてイタリアの作曲家ジャコモ・プッチーニ(Giacomo Puccini,1858-1924)作オペラ「ラ・ボエーム」の日です。


プッチーニといえば先日荒川静香選手が使用した曲としてオペラ「トゥーランドット」を紹介しました。他にもオペラ「蝶々夫人」など有名なオペラを残しています。 ところで今日3月3日は、プッチーニの誕生日でも命日でもなく,ましてや「ラ・ボエーム」初演の日でもありません。
では,なんにゆかりがあるのか?というと「ラ・ボエーム」に「ミミ」という女性が登場します。それにあやかって、トアルオンガクカが勝手ながら3月3日を「ラ・ボエーム」の日とさせていただきました。 「ラ・ボエーム」は、詩人「ロドルフォ」とお針子「ミミ」の悲しい恋の物語です。全四幕の内、第一幕ミミのアリア「私の名はミミ(Sì, mi chiamano Mimì)をどうぞ「ロドルフォ」と「ミミ」が出会って愛が芽生えたときの心情を歌った曲です。


お針子「ミミ」役は、イタリア出身のソプラノ歌手ミレラ・フレーニ(Mirella Freni,1935-)です。詩人「ロドルフォ」役は、イタリア出身のテノール歌手ルチアーノ・パヴァロッティ(Luciano Pavarotti,1935-2007)です。先日トゥーランドットにも登場しました。 フレーニとパヴァロッティは同い年で同郷で、いわゆる幼なじみです。しかも二人の母親とも同じ、たばこ工場で働いていたのです。


余談ジョルジュ・ビゼー(Georges Bizet,1837-1875)のオペラ「カルメン」が1875年3月3日、パリで初演されています。
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2009年03月01日

ショパンの誕生日

今日はこれまでにもご紹介したポーランドの作曲家フレデリック・ショパン(Frédéric Chopin,1810年3月1日-1849年10月17日)のお誕生日です。
もし,ショパンが生きていたら199歳です,すなわち来年2010年は生誕200年ということで「ショパンイヤー」となることでしょう。

ポーランドの首都ワルシャワにある空の玄関口である国際空港は「ワルシャワ・フレデリック・ショパン空港」と呼ばれています。 それでは、ウクライナ生まれでアメリカで活躍したピアノ奏者ヴラジーミル・ホロヴィッツ(VladimirHorowitz,1903-1989)演奏によるショパン作曲ワルツ第3番イ短調op.34−2「華麗なるワルツ」をどうぞ。

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2009年02月23日

トリノ五輪 女子フィギュア2

今日から3年前,2006年2月23日トリノオリンピック女子フィギュアスケートで荒川静香選手が金メダルに輝きました。2月23日に行われたフリー演技では、ジャコモ・プッチーニ(GiacomoPuccini,1858-1924)作オペラ 『トゥーランドット(Turandot)』より 『誰も寝てはならぬ』(Nessun Dorma)です。演技で使われた曲は、ヴァイオリンファンタジー版にアレンジされたもので,ヴァイオリニストはヴァネッサ・メイ(Vanessa-Mae,1978-)でした。この動画はオペラ版です。



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2009年02月21日

トリノ五輪 女子フィギュア

今日から3年前,2006年2月21日トリノオリンピック女子フィギュアスケートでショート演技が行われました。荒川静香選手の曲は,フレデリック・ショパン作曲「幻想即興曲 嬰ハ短調 作品66」(Fantaisie-Impromptu in C-sharp minor, op.66 by Frederic Chopin)でした。


演技で使われた曲はオーケストラバージョンを使っていました。この時点で、荒川静香選手は3位でしたが、結果はみなさんご存じのとおり。最近では浅田真央選手もフリー演技で使っています。来年のバンクーバーオリンピックではどんな曲が使われるのでしょうか。
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2009年02月16日

マスネ「ウェルテル」

フランスの作曲家ジュール・フレデリック・マスネ(Jules Massenet,1842-1912)作オペラ「ウェルテル」です。1892年 2月16日、ウィーンの宮廷劇場で初演されました。

原作はゲーテの名著「若きウェルテルの悩み」(1774)です。タイトルから察しされるとおり苦悩する青年ウェルテルが主人公で、はかなくも切ない物語は初演から100年以上たった今でもまったくいろあせません。マスネといえば「タイスの瞑想曲」も有名ですが、これもオペラ「タイス」(1894)の第2幕第1場と第2場の間の間奏曲です。

青年ウェルテルと大法官の娘シャルロッテのかなわぬ恋の物語です。二人は相思相愛になるのですがシャルロッテには婚約者がそして最終的にウェルテルは自殺してしまいます。その後、「ウェルテル効果」という言葉が生まれました。あまりよくない言葉ですが、これは知名度や影響力の高い人が自殺すると、連鎖的に自殺が増えてしまう現象をいいます。ちなみに某お菓子メーカーの社名は、シャルロッテという名前が由来となっています。「お口の恋人・・」 第3幕後半「春風よ,なぜわれを目覚めさせるのか(Pourquoi me reveiller.)(オシアンの歌)」シャルロットはもうウェルテルには会ってはいけないと思いつつもこのウェルテルの詩を聞いて心が揺らいでしまうのです。この曲はテノール歌手にとって最高の曲とも言われています。ウェルテル役:ローランド・ビリャゾン「Rolando Villazon」でどうぞ




歌詞の日本語訳は以下のとおりです。(日本フォノグラム発売のCD「ウェルテル」添付の対訳より引用)なぜに我を目覚ますや、おお春風よ。わが額に君の愛撫を覚えつつ、なお嵐と嘆きの時は身に迫る。なぜに我を目覚ますや、おお春風よ。明日、わがかつての栄光をしのびつつ谷間を旅人は訪れん。その瞳は、わが光輝を求めて空し。ただ悲嘆と苦悩を見いだすのみ!ああ! なぜに我を目覚ますや、おお春の息吹よ。
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2009年02月15日

冬の日の幻想

春一番が吹いたとはいえ,まだまだ寒い日が続いています。寒い日にはこの曲をどうぞ。ウォッカがあればなお暖かくなるでしょう。

チャイコフスキー交響曲第1番ト短調『冬の日の幻想』第4楽章です。


1886年2月15日、ニコライ・ルービンシュタインの指揮でモスクワで初演されています。チャイコフスキーとニコライ・ルービンシュタインが仲直りしてから約10年後のことです。

参照
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2009年02月03日

メンデルスゾーンの誕生日

先日,今年はフェリックス・メンデルスゾーン(Felix Mendelssohn)生誕200年で『夏の夜の夢』より「結婚行進曲」を紹介しました。実は今日がメンデルスゾーンの200歳の誕生日なのです。

1809年2月3日-1847年11月4日お誕生日を記念してヴァイオリンコンチェルトをどうぞ

動画へはこちらから

動画は、指揮:アメリカ出身のデイヴィッド・ジンマン(David Zinman,1936-)、オーケストラ:New York Philharmonicです。そしてヴァイオリニストは、イスラエル出身のイツァーク・パールマン(ItzhakPerlman,1945-)です。

イツァーク・パールマンは、先日の米国オバマ大統領就任式(2009年1月20日)でチェロのフランス生まれの中国系米国人ヨーヨーマ(Yo-Yo Ma)と共演しました。クラリネット:アンソニー・マギル(Anthony McGill)アフリカ系米国人ピアノ:ガブリエラ・モンテロ(Garbriela Montero)ベネズエラ出身で現在米国在住メンバーを見ても分かるように多人種国家を象徴するような四重奏です。

曲名:『Air and Simple Gifts』日本語に訳すと「つつましい贈り物」でしょうか。作曲は『スター・ウォーズ』などの映画音楽で有名な作曲家、ジョン・ウィリアムズ(John Williams)で、大統領就任式のために作曲・編曲しました。元の曲はアイルランド民謡「Lord of the Dance」で、これが「Simple Gift」という賛美歌になって、ジョン・ウィリアムズがこの曲にイントロ(前奏)を追加したり編曲しました。

それにしても氷点下の気温でよく指が動いていますね。さすがプロ・・・


【0分02秒】静かな出だしです。今の世界経済を反映しているかのような暗さがあります。
【1分23秒】ここまでが前奏でジョン・ウィリアムズのオリジナルです。そしてここからが主題で、まずはクラリネットが静かに入ります。次第に明るく華やかになっていきます。チェロのヨーヨーマはノリノリです。そして荘厳なフィナーレを迎えます。 元曲の「Simple Gift」の歌詞は以下のとおりです。質素(Simple)と変化(Turn)を歌い上げています。

Tis the gift to be simple,'tis the gift to be free,'Tis the gift to come down where we ought to be,And when we find ourselves in the place just right,'Twill be in the valley of love and delight. When true simplicity is gain'd,To bow and to bend we shan't be asham'd,To turn,turn will be our delight,Till by turning,turning we come round right.

いまはとても暗い、質素に質素に、そうすればきっと未来はよくなってるよというオバマ大統領からのメッセージなのでしょうか。いつの間にやら、メンデルスゾーンの誕生日から大統領就任式に話が飛んでしまいました。
posted by とある音楽家 at 15:24| Comment(5) | ゆかりの日 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月02日

クライスラーの誕生日

フリッツ・クライスラー(Fritz Kreisler,1875年2月2日-1962年1月29日)今日はクライスラーの生誕134年です。クライスラーは、音楽の都ウィーン生まれのヴァイオリンの演奏者であり作曲者でもあるのです。

むしろ現代ではヴァイオリンの小品の作曲で有名でしょう。「愛の喜び」「愛の悲しみ」「ウィーン奇想曲」「美しきロスマリン」「中国の太鼓」などクライスラーの小品はヴァイオリンのリサイタルで取り上げられています。 クライスラー作品には馴染みの多い曲もあるのですが,あえて今回取り上げるこの動画は、クライスラー自身作曲・演奏の「ヴィヴァルディの様式による協奏曲 ハ長調」です。




この曲の初演は,1935年、クライスラー60歳のときです。クライスラーが「四季」の作曲で有名なヴィヴァルディ風として作ったものです。自身で作曲したのに、あえて「ヴィヴァルディ作曲で図書館に埋もれていたうずもれていた楽譜を見つけ出した」と偽って発表しました。

多くの評論家たちも、みなヴィヴァルディ作曲だと信じ込んでいました。のちに新聞記者の特ダネでクライスラーの自作ということが判明し、大問題となった作品です。

実はクライスラーの作曲者詐称疑惑はこの曲だけにとどまっていませんでした。新聞記者にクライスラーいわく「クライスラー作品ばかりだとわかると聴衆が飽きてしまうし、他のヴァイオリニストが演奏しにくいだろう?だから、過去の有名な作曲家の名前を借りたのさ」これが俗に言う「クライスラーは笑う」事件です。

またクライスラーは,1月18日の記事で紹介したヨーゼフ・ハシッドに対する賞賛のことばとして以下の言葉を残しています。「世界的なヴァイオリンの逸材は100年に一度生まれるが、ヨーゼフ・ハシッドは200年に一度の逸材である」
posted by とある音楽家 at 15:07| Comment(1) | ゆかりの日 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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